塾講師 コクの極み

メインブログでも勉強の話ができるやん、ってことで更新してません。

ケアレスミスはケアレス だけで片付けてはいけない

塾で指導をしていると、ケアレスミスに苦労している生徒を多く見かける。英語のピリオドつけ忘れ、文頭の大文字に始まり、問題文の見落としというものまで。それは「うっかり」の範疇ではない気もするが…。しかし、そのようなケアレスミスについて改善方法がハッキリしない。

 
私 「ピリオド無くね?」
生徒「あ…」
私 「どうやって治していく?」
生徒「気をつけて解きます。」
 
これがほとんど。
 
私も中学高校でケアレスミスにはかなり悩まされてきた。だからこそ同じ悩みを持つ生徒の気持ちは痛いほどわかる。だって丸つけるまではカンペキだと思うんだもん。しかし、小学生の頃からずっとケアレスミスの無くし方について疑問に思っていた。具体的に何するかが定まってないからだ。
 
勉強は体で覚えろ?
ケアレスミスが多い人の特徴は、頭でわかっていても体がその通り動かないということ。学校のテストは知っているかどうかを問うものではない。正しく使えるかどうかを問うもの。
数学であれば、公式を知っただけでは役に立たない。その公式を使えなければ点数が取れない。英語であれば、文法や単語を知っているだけでは意味がない。自分で文を作って初めて理解した」といえる。スポーツと似ていると思う人も多いだろう。そう、勉強とスポーツはだいたい一緒
だからこそ、運動部に入っている人は部活に置き換えて考えてみてほしい。トップアスリートの動きを見ただけで覚えられるか?おそらく無理だ。体操の内村選手の技なんて見て覚えられたら、それこそ「天才」。イチロー選手のレーザービームだってきっと同じだ。
どんな選手だって、ランニングや筋トレから初めて、それから素振りやキャッチボールといった基本の動きを練習すると思う。それを繰り返せば、試合でも無意識のうちに同じような動きができるはずだ。これは勉強にも共通することである。
 
 
どう治すべきか?
ケアレスミス集を作っておく
これは私が中学時代に行なっていた方法。ケアレスミスしたら、その問題をノートにまとめておく。私はB5のノート(学校で使うようなサイズ)ではなく、メモ帳サイズでメモしていた。
1ページに2,3問くらいメモするとちょうどいいからだ。問題数が多いと見づらくなってしまう(個人的な意見)。 10ページくらいに到達すると、ミスの傾向が読めてくる。
 
・同じ問題、似た問題をくり返す
先ほどの続き。こういうやつ苦手なんじゃね?と思ったらそれに似た問題を探してみる。そして解いてみるべし。似た問題を解くことで、反応速度(解き方を理解するまでの時間)を早めることができる。
 
・「ケアレスミスしちゃうんだよね」を口癖にしない
口癖を侮ってはいけない。ポジティブな言葉を言う人ほど、いい結果に引っ張られることは証明されている。心理学でもピグマリオン効果という言葉で有名だ。「自分は大事なテストでミスしちゃう…」「最近調子いいからそろそろミスしそうで怖い…」と言った言葉もよく聞くが、それは思い込みに過ぎない。まずはネガティブな言葉をやめてみよう。そうすれば、周りのネガティブな人たちが寄ってこなくなる。これマジで大事。
 
以上の二つを実践してほしい。ケアレスミスは完全になくすことはできないが、誰でも改善の余地はある。そのためには、「間違えた、気をつけよう」ではなく、「自分を間違えさせるのは何か」と捉えてほしい。それとポジティブであることを忘れずに。

英語ができない中高生の”3つ”の共通点

1.意味を厳格に覚えようとする

いわゆる理系っぽい子に多い。高校で習う英単語にrefer「言及する」entity「実体、実在物」みたいなお堅い日本語がちらほら見られる。その日本語を鵜呑みにする人があまりにも多い。逆にどうして覚えられるのかがちょっと不思議。refer「言う」entity「もの」くらいで十分。

また、意味を言葉でしか覚えようとしていない傾向にある(私の経験談に基づく)。言葉で覚えるよりも、図や動きで覚えたほうが遥かに効率的だ。それに似たような単語を見つけやすい。

2.音声教材を使わない

文章だけを見て覚えようとする人もいる。英語に限らず、言語を学ぶ上で音を聞かずに学ぶのは非効率。文明レベルで考えてみてほしい。言語は、口から音を出すことによるコミュニケーションから始まっている。その内容を記録したり共有したりするために文字と言うものが発明されている。文字でいきなり覚えようと言うのは、階段を数段飛ばしてジャンプするようなものだ。難しいと思うのも当然。

僕自身も英語は音から入った。中学時代は教科書の音声CDを購入してもらい、教科書が無くても聞けるようにしていた。わざわざ1500円ほどの出費をしなければいけないが、この金額を払うことで、理解に必要な勉強時間を短縮できると考えてみてほしい。音を聞くだけなら机と向き合う必要はないし、勉強内容によっては教科書も必要ない(シャドーイングなど)。

3.小さな成功体験を積むことに慣れてない

これは英語に限らず全教科に言える。ミッションの作り方が下手である。ゲームにのめり込む人は、私自身を含め多くいるはずだ。そのゲームは、

  1. ミッションが下される
  2. 試行錯誤する
  3. なんとかミッションを達成する
  4. 報酬を得るor満足感を得る
  5. もう一度その快楽を味わおうとする

このサイクルを繰り返すようになる。これを勉強にも組み込めばいい。最初は1日3単語覚える、などでも構わない。自分で作った壁を乗り越えたという感覚を味わえない限り、前に進み続けることは相当難しい。特に英語は学習時間と成果が比例しにくい科目だ。単語がわかればできる、たくさん文を読んだからできる、というものではない。

一つの文を理解するのには、このような構図がある。

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このステップを何回もこなし、経験値を積むことで自分自身のレベルを上げられる。しかし、学校ではそのプロセスを生徒に教えているケースが少ない。大人数を同時に見ているからだ。生徒には学習すべき内容だけ教えて、学習の仕方を十分に教えられていない。だから生徒はテストの点数にしか目が行かなくなってしまう。本当は一歩ずつ登っていける階段でしかないのに、頂上までの道のりが見えず、ただの壁になってしまう。

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もう一度繰り返し言うが、勉強は小さなステップの組み合わせでしかない。いきなり頂上を目指すから前進できない。

 

【中高生向け】ワーク・テキスト類を高速で反復する方法

こんにちは、コクの極みです。

中学高校でよくありがちなワークのお悩みについてアドバイスしていきます。「ワークが終わらない!」「ワーク終わったけど他の勉強ができてない!」という声をよく聞きます。私の手法が生徒に好評だったのでシェアしたいと思います。

1.いきなりワークに書くな!

早く終わらせたいのは山々ですが、いきなり手をつけるのは非効率。基礎が不十分な状態で手を動かすと、「この単語のスペルが思い出せない…」「公式なんだっけ…」などのトラブルが発生します。

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知らないことを覚えるとそれだけでもエネルギーを使ってしまいます。まずは「見て」覚えるところから始めましょう。

2.問題と答えを並べて目で追うべし

問題と答えが別冊になっている場合は、二つを並べましょう。私の場合、問題を左側、答えを右側にしていました。そうすることで、わからない問題はすぐに答えを見て解決できます。「ちゃんと自分で考えないと身につかないだろ!」と先生や親に言われるかもしれませんが、その考え方を身につけるための勉強がこの方法です。考える力は、テストで70点台後半~を狙えるようになってからで間に合います。

3.わからない問題で悩んだらすぐに答えを見る

ペンを持った状態でわからない問題を解くと、なんとか解こうと粘ってしまいがちです。ただ目で追うだけなら、ここわかんない…と思えばその瞬間に答えを見て、解説を読んで、と時間をカットできます。

基本を知っているなら、応用問題をああでも無いこうでも無い、と考えても有益な時間にはなると思います。ただ、基本標準レベルは、答えや解き方がすぐに頭に浮かばなければ意味がありません。早く答えをインプットしましょう。

4.解き方がすぐわかるようになったら書こう

目で追う作業を2回ほど繰り返すと、全体の流れが分かってくるはずです。この段階に到達できたら、実際にワークに取り組んでみましょう。今までよりもずっとサクサク解けるはずです。しかも何度か見た状態で解いているので、実質2,3回以上解いてるんです。2度3度繰り返し書くよりも時間は省けるし、一回だけ書いて覚えるよりも、理解度はかなり深まるはずです。 

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中高生は時間をうまく使わなければテストで高得点を取るのは大変かと思います。私のアイデアが少しでも参考になることを願っています。それでは。

【漢検2級勉強法】中三で漢検二級に受かった、凡人なりの勉強法

こんにちは。コクの極みです。

今回は、私が中学三年の頃 実際に行なっていた、漢検の勉強法について書いていきます。現在大学生の私が中学生の頃なのでだいぶ前になりますが、今と試験形式はほとんど変わりません。中高生の資格取得はもちろん、社会人の方にもお役に立てればと思います。

漢検二級の問題は、

1.漢字の読み(1点*30問)

2.部首(1点*10問)

3.熟語の構成(2点*10問)

4-①.四字熟語 穴埋め(1点*30問)

4-②.四字熟語 意味(1点*30問)

5.類義語・対義語(1点*30問)

6.書き(同音異義語)(1点*30問)

7.誤字訂正(2点*5問)

8.書き(送り仮名)(2点*5問)

9.書き(漢字のみ)(2点*25問)

という構成になっています。

 

 ただ闇雲に漢字を書いても理解はできません。僕が当時気をつけていたポイントは以下の3つ。

1.書き取りベースで覚えよ

読みや記号で答える問題もあるが、半分以上は漢字を書いて答えるもの。まずは「読めるけど書けない」を減らしていきましょう。

2.間違えた問題はメモしておく

何回も書くという作業も大事ですが、一度書いて何回も見直す方がスピーディーです(僕の場合は)。寝る前にメモを眺めて、朝目覚めたら再度見るようにしていました。

3.読みは暇なときに眺める

僕はあまり読みに時間を使っていません。「読み」ができてこその「書き」なので、そもそも読みが難しいと感じたら準二級を受けてみてください。学習開始段階で6~7割読めれば問題ないと思います。

これらのポイントを踏まえたことで、殺人的に多忙なスケジュールでも漢検二級になんとか合格(173/200点)できました。ぜひお試しあれ。

僕が塾生に伝えている「予習の大切さ」

塾講師としてアルバイトをしていると、「先生はどんな勉強で成績を上げたんですか?」「効率のいい勉強法って何ですか?」とよく言われます。人によって様々ですが、僕にとって「予習」の存在が大きかったと思います。

<予習を重視する理由>

①授業前に頭をスイッチオンにするため
②学習内容の全体像を探るため
③授業で聞くべきポイントを絞るため

この三つ。僕にとって1コマ50分の授業はかなり長い。さらにわからないことがいっぱい出てきたら、集中をキープできるはずがない。だから先に、どれをやるべきで、どれは受け流してもいいか、を知るべき。予習は授業の助走のようなもの。一回の授業でできる差は少ないが、蓄積すれば大きな差になる。

 

<予習のポイント>

①1単元10分程度でOK!

僕が薦めている予習は、短時間で概要を捉えるためのもの。学校の休み時間で済ませるイメージで。

②公式や単語よりも例題や類題にふれる

「ここテストに出ますよ」って言われる公式や単語は、そのままテストに出るわけじゃない。公式そのものを覚えるより公式の使い方に注目しよう。

③わからないところを整理したら完了!

あくまでも予習なので全部わかる必要は全くない。わからないところをまとめて授業に挑もう。

以上の三つを心がけて学習すれば、きっと今までの自分に小さな変化がおきるはず。みなさんの健闘を祈っています。

計算が苦手な人に足りないもの。

塾講師として数年間指導してきた中、計算が苦手な生徒に共通する弱点がある。

暗記が足りない。ということだ。

既存の書籍にも、数学は暗記が肝心と唱える著者が多くいる。しかし暗記といえば英単語や漢字、理科社会の用語とイメージし、計算は別物と捉える人が多い。その理由はおそらく、「計算は何回も解いてスピードを上げるもの」と思い込んでいるからだろう。もちろんそれもあるだろう。しかし私の体験上、それだけでは大差はつかない。計算を暗記することで、計算スピード自体の加速につなぐことができる。

 

私が生徒に話す際、料理を例えに出している。包丁さばきが上手いだけでは料理できない。レトルトや冷凍食品を使うと楽に速くできる。レトルトと言うと聞こえが悪いかもしれないが、計算に丁寧さや真心は関係ない。速く正確に目的のものを完成させればいい。

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暗記すべきパーツ(数式の一部)は、後日挙げていきたいと思います。 

英語 書くのは5秒 読むのは一瞬

どうもこんにちは、コクの極みです。今回は英語が苦手な中高生向けにコツを教えたいと思います。

 

学校や塾の宿題で、「次回まで○ページ書いてこい!」というものがあるかとおもいます。人による相性もありますが、この方法は非効率になりがちです。

 

英単語を1語書くと、たいていは3~5秒はかかるし、速くても1秒はかかります。それに比べて、「読む」「発音する」というのはほぼ1秒以内でできるはずです。

 

読むだけじゃ覚えられない、今まで書きまくって覚えてきた、と言う人もいると思います。もちろん、書くと言う動作は記憶に刻み込むために有力な手段です。しかしその分、脳が消費するエネルギーも大きいです。

 

①まずは読んで覚える。

②声にも出してみる。

③何も見ずに単語を書いてみる。

④書けたらOK。ダメなら2,3回書いてみる。

 

僕はこのルールでやっていました。ぜひお試しあれ。ご不明点、ご意見あればコメントをお願いします。