塾講師 コクの極み

メインブログでも勉強の話ができるやん、ってことで更新してません。

英語ができない中高生の”3つ”の共通点

1.意味を厳格に覚えようとする

いわゆる理系っぽい子に多い。高校で習う英単語にrefer「言及する」entity「実体、実在物」みたいなお堅い日本語がちらほら見られる。その日本語を鵜呑みにする人があまりにも多い。逆にどうして覚えられるのかがちょっと不思議。refer「言う」entity「もの」くらいで十分。

また、意味を言葉でしか覚えようとしていない傾向にある(私の経験談に基づく)。言葉で覚えるよりも、図や動きで覚えたほうが遥かに効率的だ。それに似たような単語を見つけやすい。

2.音声教材を使わない

文章だけを見て覚えようとする人もいる。英語に限らず、言語を学ぶ上で音を聞かずに学ぶのは非効率。文明レベルで考えてみてほしい。言語は、口から音を出すことによるコミュニケーションから始まっている。その内容を記録したり共有したりするために文字と言うものが発明されている。文字でいきなり覚えようと言うのは、階段を数段飛ばしてジャンプするようなものだ。難しいと思うのも当然。

僕自身も英語は音から入った。中学時代は教科書の音声CDを購入してもらい、教科書が無くても聞けるようにしていた。わざわざ1500円ほどの出費をしなければいけないが、この金額を払うことで、理解に必要な勉強時間を短縮できると考えてみてほしい。音を聞くだけなら机と向き合う必要はないし、勉強内容によっては教科書も必要ない(シャドーイングなど)。

3.小さな成功体験を積むことに慣れてない

これは英語に限らず全教科に言える。ミッションの作り方が下手である。ゲームにのめり込む人は、私自身を含め多くいるはずだ。そのゲームは、

  1. ミッションが下される
  2. 試行錯誤する
  3. なんとかミッションを達成する
  4. 報酬を得るor満足感を得る
  5. もう一度その快楽を味わおうとする

このサイクルを繰り返すようになる。これを勉強にも組み込めばいい。最初は1日3単語覚える、などでも構わない。自分で作った壁を乗り越えたという感覚を味わえない限り、前に進み続けることは相当難しい。特に英語は学習時間と成果が比例しにくい科目だ。単語がわかればできる、たくさん文を読んだからできる、というものではない。

一つの文を理解するのには、このような構図がある。

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このステップを何回もこなし、経験値を積むことで自分自身のレベルを上げられる。しかし、学校ではそのプロセスを生徒に教えているケースが少ない。大人数を同時に見ているからだ。生徒には学習すべき内容だけ教えて、学習の仕方を十分に教えられていない。だから生徒はテストの点数にしか目が行かなくなってしまう。本当は一歩ずつ登っていける階段でしかないのに、頂上までの道のりが見えず、ただの壁になってしまう。

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もう一度繰り返し言うが、勉強は小さなステップの組み合わせでしかない。いきなり頂上を目指すから前進できない。